小林千絵のＢＤ～23

第17話　#5


意味：近付いていく

時間：12分

注意点：1ヶ月ぐらい前に純はイメチェンしていた

泣き所：無し

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跡部はいつも心に響くことを言っていた気がしていた。

けどどれも共通していたんだね。

正直に生きろ

ずっと、ずっと、ずっと跡部はそれを千絵に伝えていたんだね。


純と話している千絵は寂しそうだった。

友達に嘘をついているから。

嘘ってつかれるのも嫌だけど、つくのも疲れるし大変だよね。

心が痛んだりするよね。

だから本当は純にだって嘘をつきたくない。

…けど、跡部の事は嘘ばかりだ。

嘘で出来た人間のようだったから。

悲しくなるよね。

そんな人間を好きになっていたのかと思うと、ちょっと自分が嫌になるよね。

けど、それすらも認めようよ。

素直に生きていこうよ。

正直になれよ。


最後に商店街へ行った時、千絵は正直になった。

ずっと悩んでモヤモヤしていたけど、自分の気持ちに素直になった。

大好きだったと思った。

跡部景吾じゃなくてアンタを大好きだと思った。

会いたいと思った。

そうやって自分に正直になった時の千絵はとても素敵だった。


跡部という言葉を他の人が言うのを久しぶりに聴いた時、私は頭を殴られるような感覚になった。


私が生きる方法に困った時に思い出せたら良いと思う。




お前のそのやり方は生き易い方に流されようとしてるだけだ
 

お前は、真っさらな自分をさらけ出して人にぶつかったことがあるか？
 

自分をてめぇが大切にしてやらねぇで誰がしてやるんだよ
 

いつもいつもいつも。何で分からねぇんだよ、言えっつってんだろ！
 

俺は、何度も、言いたいことは言えと言った。てめぇは本当に何も分からねえんだな
 

素直に生きれば良いじゃねぇか。真剣な顔でてめえの馬鹿な部分を曝すからこそ人間だ
 

周りよりも、自分の気持ちを信じろ。たまには感情的になれば良い。なってみろよ
 

お前もたまには自分に正直に生きてみろ。そう悪いことばかりじゃねぇと思うぜ。自信を持て